いつもと違う靴は、

Oct
21
2007

かのアンディ=ウォーホルは言ったという。

「世界はすべて美しい。」

ああ、俺にもこのように世界はすべて美しいと言える強い心があったなら。
ひどいこと、悲しいこと、嫌なこと、忌々しいこと、うっとうしいこと。
相も変わらず世の中には悲しくなるような事件ばかりが聞こえていて、
どこかで誰かの欲望が暴走し、どこかの誰かが命を落とす。
それら全てをいやがらずに、全部美しいと言えたなら、俺の持ってる世界はどんなに広がるだろう!

サウイウモノニ ワタシハナリタイ

何が正しいかなんて、わからないけれど、このまま行くしか、ないけれど、
ああ、俺は、俺は俺は・・・
俺は俺はが俺のスケールをどんどん小さくし、今じゃ手に乗る親指ほどの大きさだ。
大きな手のひらの上をぐるぐるぐるぐる回っている。
そんな手のひらの上の俺を見ている俺は、
どういうわけかうまく笑えないでいる。
涙がこぼれてもいいぐらいだ。

洋服屋の店長は、こちらの空気も読まずに
人を轢いた電車の一両目に乗っていたという話をうれしそうに話す。
車体の前面には血が付いたままだったらしい。
それで快速。その日は休日。
なんて、どうでもいい話だ。
俺ははやく店を出たかったが、結局そのまま15分は引き止められてしまった。
高い買い物をしたツケ、15分と少しのイライラ。

映画の前売り券は、上映が始まってしまったら売られないという事実。

いつもと違う靴は、なぜか歩くたびにキュッキュと音がする。

 

 

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